妊娠37週・常位胎盤早期剥離 (ひろこさん)

5月30日、妊娠37週、常位胎盤早期剥離で、初めての子、ポコちゃんは遠くへ行ってしまいました。

一年半の不妊治療の末、体外受精でやっとできた、大事な大事な宝物でした。私は高齢妊娠なので、これが最初で最後の子供と思っていました。高齢なので心配でしたが、羊水検査も正常で、順調に経過し、ここまで大きくなり、あとは無事分娩するだけだ、と信じていました。妊娠がわかった去年10月から、待ちに待った6月の分娩予定日が目前でした。

前日までそれはそれは元気で、胎動は痛いほどでした。「今日も元気ねえ、よしよし。」「みんな、会うのを待ってるよー」とおなかをなでて、愛しさで胸が一杯になっていました。母は私以上に孫を楽しみにしていて、一緒に胎動を触ったり、おなかの上から話しかけたり、キスしたりして可愛がっていました。

ポコちゃんは、私の気持ちがよくわかる子で、私が楽しい時、リラックスしている時、食事している時は特に元気に動きました。私が仕事で緊張している時や、落ち込んでいる時はじっとしていました。

悪夢のようなあの日は、周期的な子宮収縮(痛みは殆どない)と胎動が感じられないのが気になって、21時30分、病院に行きました。心音が確認できたのでホッとしましたが、モニターでわずかに遅発性徐脈が見られ、エコーで胎盤に小さい血腫らしいものが見えたので、早剥の疑いで緊急帝王切開となりました。手術室に入り、心音を聞くために機械を当てられましたが、聞こえず、エコーで、心臓が動いていないのが確認されました。私は半狂乱で「ポコちゃん頑張って!」「神様、助けて下さい!」「先生、早く切って!」と叫び、そのまま全身麻酔で意識がなくなりました。22時18分、児娩出。小児科の先生が蘇生して下さいましたが、あっという間にポコちゃんは手の届かない所に行ってしまったのです。

私もDICという、危険な状態に陥り、出血が多く、輸血も沢山しました。術後2日目までは、頭がボーッとして、ポコちゃんが居ないなんて、信じたくない、夢なら早く覚めて、という気持ちだけで、涙は出ませんでした。

ポコちゃんは、パパとはすぐに面会し、一緒に寝たそうですが、私は自分の体を動かすのもままならず、面会したらショックで死んでしまいそうな気がしたので、2日目の夜に部屋に連れてきてもらいました。2530gの可愛い女の子で、眠っているようにしか見えませんでした。私、髪の毛が生えた頭、小さなお手手、ママを蹴っていた足を順番に撫でて、初めて泣きました。抱っこすると、やっとお母さんになれたような気がしました。この子が呼吸をしてない事が、無念でたまりませんでした。

1週間目に霊安室でのお別れの時は、もう一度抱っこして、頬擦りし、大声で泣きました。荼毘に付され、大きめのコーヒーカップ位の小さな壷に入って帰ってきましたが、こんなこと、信じたくありませんでした。

退院後は、小さくなったお腹を触ったり、妊婦服を見るたびに、ポコちゃんとの思い出がよみがえり、泣いています。寂しさ、悔しさが溢れてきます。

あの日から16日経ちましたが、この先私はどうすればいいのか、まだ見えませんが、なんとか立ち直らなければ・・・と思います。